寺尾病院スタッフ

創立九十周年を迎えるにあたり

寺尾 敏子

Terao Toshiko 寺尾病院 理事長 認定医 耳鼻咽喉科
理事長 寺尾 敏子

「寺尾さんが90周年になるげな これからもみんなで守ろうね」と天国でたくさんの方々の声が聞こえてきそうです。
振り返れば昭和7(1932)年、義父敏行と義母千里が寺尾医院を開院しました。その時義姉沍は5歳、夫知道3歳 私と言えば間部家でまだよちよち歩きでした。開院当初、義父は田原坂辺りまで自転車で往診をしていたと聞いており相当な苦労もあったかと思います。
知道(産婦人科)と私(耳鼻咽喉科)は同じ熊本大学医学部で医療の道を歩んで参りました。昭和25(1950)年の結婚を経て寺尾医院勤務となり、当時は外来患者数はもとより往診数も多く、朝から夜遅くまで忙しい毎日を過しておりました。運転に不慣れな私は「おなごは運転するな‼」とトラック運転手の方に怒鳴られたものでした。今では懐かしい思い出です。

寺尾病院はこれまでに何度か建物を増築して参りましたが、その度に悩まされたのが「小糸山」の地盤の弱さでした。その当時の理事長知道は、地盤が沈もうが、傾こうが、たじろがず、怯まず、恨まず、凛とした姿で立ち向かっていきました。それは、知道の医療に対する姿勢に重なるものがあって、多くの方々がその姿に感動して沢山の応援を頂きました。
これまで当病院に携わった職員及び親族や関係者の皆様、患者様とご家族、地域の方々のおかげで医療法人寺尾会は物心ともに豊かに発展し、90周年を迎えることができました。
全ての皆様に心より感謝申し上げます。そして90周年をともに迎えた同志の260人の全職員に心から感謝‼ありがとう‼

昭和31年

創立百年を目指して

寺尾 幹

Terao Kan 寺尾病院 副理事長 法人事務局長 診療情報管理士・介護福祉士
副理事長 寺尾 幹

医療法人 寺尾病院は、前身である寺尾医院に遡ると令和4(2022)年3月7日をもって創立90周年を迎えます。これもひとえに、あたたかい御支援と御協力を賜っております地域の皆さまをはじめ、関連の医療機関・福祉施設等の多くの方々、また病院機能の充実を目指して日夜真撃に医療・介護に取り組んでいる職員のお陰であり、心より感謝申し上げます。

私の寺尾病院入職は、平成21(2009)年4月と記憶しています。その頃の寺尾病院はスタッフ総数130名程度で、建物も老朽化していましたが、とても家庭的な雰囲気でした。私にとって印象に残る一番の出来事は平成27(2015)年5月1日の新病院開院です。プロジェクトの陣頭指揮を執り、病院建て替えを無事完了させたことは感慨深いものでした。しかし、建替え1年後に熊本地震が発生しました。旧病院のままでは耐震性が低く、相当な被害が発生していたと予想されますが、新病院に移行していたため大事に至らなくて済みました。

今後も法人理念に則り、時代の変化を読みつつ、診断、治療法の進歩を積極的に取り入れ、心のこもった、質の高い医療・介護サービスの提供を継続していきたいと思います。そして10年後の100周年記念日には更に当法人が輝きを増し、地域での信頼を高めていることを願い、ご挨拶とさせて頂きます。

昭和32年

継続は力なり

髙松 徹

Takamatsu Toru 寺尾病院 院長 認定医 日本整形外科専門医 技師装具適合判定医 日本医師会産業医
髙松 徹

今年は創立90周年という記念の年となり、関係者の皆様には改めまして感謝申し上げます。私は1989(平成元)年、当院に入職しました。今年で34年目になります。入職前は久留米大学整形外科及びその関連施設に勤務してまいりましたが、縁あって前理事長の故寺尾知道先生に寺尾病院で働きませんかとお誘いを受け、お世話になる決意を致しました。当時は、理事長知道先生(産婦人科・内科)のご兄弟、次男有道先生(歯科)三男好道先生(皮膚科)、敏子先生(耳鼻咽喉科)の義弟杉山眞夫先生(院長・外科)、そこに知道先生の義兄で私の義父河野司(産婦人科)が加わり、寺尾病院を親族一同で盛り立てておられました。同時期から勤務されていた一二三篤子先生(内科)には現在に至りましても大変お世話になっております。

 着任と同時にMRIを導入して頂きました。今でこそ多くの医療関係に設置してありますが、当時は県内でも数ヶ所しかなく、大変驚き有難く思ったことは今でも覚えております。そのMRIやCTを利用して多くの患者様に手術を行うことができました。今では医療の分化が進み、リハビリテーションにも力を入れリハビリスタッフと共に治療に邁進しております。前理事長の積極的な医療への取り組みもあり1951(昭和26)年医療法人設立、1966(昭和41)年からは診療所から病院へと移行増床し、今日に至るまで地域の方々の信頼と共に90年の時を経てまいりました。現副理事長寺尾幹(私の実子であり、寺尾知道、敏子の養子)が2009(平成21)年入職してからは、新病院への建て替えに介護部門と新たな試み等に尽力しております。寺尾病院も様変わりし、今では私の入職時より職員数も倍増しております。これからも職員と共に力を合わせ、心の通った人間関係を失わず家庭的な雰囲気で、医療・看護・介護・リハビリテーションと総合医療施設の継続を目指していく所存でございます。今後とも倍旧のお引き立てを賜りますようよろしくお願い申し上げます。

中庭

寺尾病院創立九十周年に寄せて

松本 充博

Matsumoto Mitsuhiro 寺尾病院 副院長 認定医 日本呼吸器学会専門医 日本内科学会認定専門医
松本 充博

寺尾病院が創立90周年の記念誌発行にあたり一文お寄せします。

私は熊本大学卒業後、熊大第一内科へ入局し、その後大学病院、熊本市民病院(3ヶ月)、荒尾市民病院(3ヶ月)、山鹿市立病院(1年)、医学研究科(大学院・4年)、再度、熊大第一内科へ戻り、呼吸器内科・肺癌を中心に診療・研究を行っておりました。 寺尾病院とのご縁は、山鹿市立病院に勤務していたころ、患者さんのCT検査をお願いしたことがあります。当時、昭和50年代後半は、医療機器にCT装置を設備しているところはほとんどなく、山鹿・荒尾・鹿本地区では寺尾病院ともう一つの病院くらいでした。

もう一つのご縁は、山鹿市立病院で息が詰まると訴える患者さんがいて、気管支鏡検査を行ったところ声帯の上に有茎性のポリープができているのが判明。呼吸のたびに声帯をふさぎそれが原因で息が詰まり、寺尾病院耳鼻咽喉科へ紹介した覚えがあります。 第一内科からは私の先輩、同輩医師が外来診療に行っておられることもあって、私が医局長を務めている時には、故杉山眞夫先生(元院長)が外来診療の事で相談に来られたのを覚えております。故寺尾知道先(前理事長)を診療したこともあります。その後、私は第一内科から呼吸器内科へ、それから熊本再春荘病院(熊本再春医療センター)へ異動し定年を迎えました。 定年を機に地域の病院として医療設備が充実し、第一内科・呼吸器内科ともご縁が深い寺尾病院で診療を続けようと考え、寺尾病院へ勤務することとしました。私が勤務した始めの1ヶ月間は旧病院で、寺尾敏子理事長が朝から晩まで馬車馬のごとく診療されている姿にびっくりしました。高松徹院長は同世代で、高校の同級生と友達であることをお聞きし、ご縁を感じました。

2025年には医療制度の大変革を迎え今後の医療界がどう進むのか、またwith Coronaの時代となり、ますます舵取りが難しくなると思います。次の百周年、百十周年へ向け寺尾幹副理事長・事務局長の今後ますますのご活躍を期待しています。

昭和56年

九十周年を迎えるにあたり

城 誠也

Jo Seiya 寺尾病院 診療部長 認定医 日本医学放射線学会員 日本医師会認定産業医 熊本市CKD対策病診連携医
城 誠也

医療法人寺尾病院創立90周年おめでとうございます。

時代の変遷と医療界の荒波を乗り越え歴史と伝統ある寺尾病院となり、そこで勤務できることに感謝申し上げます。私は2014年に寺尾病院に内科医としてお世話になりました。当時は内科常勤医は一人で、外来・入院患者も多く、さらに往診・訪問診療もしておりとてもハードでした。就業直後より私自身いつまで持つかな?と激務だった1年間が思い起こされます。そのような中で、スーパーウーマンの異名をもたれる寺尾敏子先生(現理事長)や不要な干渉は控えられるも沈着冷静な高松徹先生(現院長)、配慮ある采配を振るう寺尾幹様(現副理事長・事務局長)にご指導と励ましを受け勇気づけられました。また、翌2015年には松本充博先生(現副院長)が就任され、医療業務や病院運勢上で格段に改善・進歩してきたと実感します。

当院の特徴は基本理念にある“愛と礼節を持って患者様一人一人に向き合う”を実践していることで、誠実で向上心にあふれる職員が日々“かかって良かった病院”造りに精進しているところです。コロナ渦や医療変革など多くの受難はありますが、今後さらなる90年に向けて寺尾魂で発展することを祈念いたします。

平成11年

九十周年のあゆみ

平野 秀樹

Hirano Hideki 事務部長
平野 秀樹

創立90周年を迎えるにあたり、寺尾理事長をはじめ今まで支えて頂いた役職員の方に心より敬意を表します。
企業の寿命はよく30年と言われますが、その3倍の年月を経ている事は役職員のたゆまない努力の賜物だと思います。伝統とは、古くからのしきたり、様式、思想、という意味ですが、寺尾会90年の伝統も同時に時代の変化に合わせて改善、挑戦に取り組んだ結果この歴史を刻んだものと考えます。事務・法人事務局部門として現在の取り組みを紹介します。

・ 新型コロナウイルス対応の為、総合受付で外来患者さまへの問診を行い、感染が院内へ入らないよう交代で受け付けしております。
・ レセプト業務の効率化、各担当が業務を集中的に行うことで残業時間の削減を図っています。
・ 病院フロアー床のコーティングを順次行い、美化と清潔の向上を図っています。
・ 人事管理担当では特に勤怠管理のIT化を進めています。

この様に、事務・総務部門として常に改善、効率化に取り組み、病院全体を円滑に運営する潤滑油になるよう今後も頑張ってまいります。